双葉寿し

・イチオシメニュー

熊本県宇城市不知火町柏原520-1。のどかな町並みに溶け込むように店を構える「双葉寿し」は、地域に根ざした一軒の寿司店だ。派手な装飾はなく、暖簾をくぐるとどこか懐かしさを覚える空気が広がる。その雰囲気こそが、長く地元で親しまれてきた理由のひとつだ。

・こだわり

双葉寿しの主役は、やはり寿司と刺身。丁寧に仕込まれたネタは、素材の持ち味を大切にした仕事が施されている。過度な味付けや演出はせず、魚本来の旨みを引き立てることを第一に考える姿勢が一貫している。刺身も同様で、一切れごとに包丁の入れ方や厚みを見極め、食べた瞬間に違いが分かる仕上がりだ。

しかし、この店を語るうえで欠かせないのが天ぷらの存在だ。寿司店でありながら、天ぷらもおすすめだと常連が口をそろえる。衣は軽く、油切れも良い。素材を包み込みすぎず、揚げたての香ばしさと食感を楽しませてくれる。寿司や刺身の合間に天ぷらを挟むことで、食事全体の満足度が一段と高まる構成になっている。

調理はすべて、注文を受けてから丁寧に。効率よりも、目の前の一皿を大切にする姿勢が感じられる。「寿司屋だから寿司だけ」という枠にとらわれず、訪れた人にしっかりと食事を楽しんでもらいたいという思いが、天ぷらにも表れている。

店内には、常連客と店主との自然な会話が流れ、初めて訪れる人でも居心地の良さを感じられる。寿司、刺身、天ぷらという王道を真っ直ぐに磨き続けることで、双葉寿司は日常の食事から少し特別な一日まで、幅広い場面で選ばれてきた。

奇をてらわず、基本を大切にする。その積み重ねが、この場所で長く愛される理由だ。双葉寿しは今日も変わらず、確かな一皿で訪れる人の腹と心を満たしている。

・ 店舗情報詳細