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富士山の麓、河口湖の静かな空気に包まれるように佇む「手打ち蕎麦 楽」。暖簾をくぐると、香り立つそば粉のやさしい香りと落ち着いた和の空間が迎えてくれる。観光客で賑わうエリアにありながら、店内にはどこか“日常の安らぎ”を感じさせる空気が漂う。その理由は、蕎麦職人である店主の哲学にある。
・こだわり
富士山の麓、河口湖の静かな空気に包まれるように佇む「手打ち蕎麦 楽」。暖簾をくぐると、香り立つそば粉のやさしい香りと落ち着いた和の空間が迎えてくれる。観光客で賑わうエリアにありながら、店内にはどこか“日常の安らぎ”を感じさせる空気が漂う。その理由は、蕎麦職人である店主の哲学にある。
店主は毎朝、そばを打つ前に深く息を吸い、心の中で一言唱えるのが日課だという。
── 「ありがとう」。
水と粉、自然の恵みに。お店に足を運んでくれるお客様に。そして蕎麦を打てる今日という一日に。感謝を胸に込めてから、生地に手をかける。その想いは形として見えるものではない。だが、ひと口食べた瞬間の「やさしさ」として、多くの人の胸に届いている。
そば粉は産地と挽き方に強くこだわり、その日の気候や湿度に合わせて水の量・捏ね方・力の加減を微調整する。より香りを引き出す二八配合を基本に、食感・喉ごし・風味のバランスを追求。表面は凛とほどよく張り、噛めばほろりとほどける。鼻に抜ける香りは豊かだが、過剰に主張しない──主役はあくまで“自然そのもの”という店主の信条そのままだ。
汁(つゆ)にも妥協がない。カツオ節・昆布の旨みをじっくり重ね、甘味・塩味の角を取るように時間をかけて火入れし、休ませてから提供する。決して濃すぎず薄すぎず、蕎麦の余韻を引き立てるように設計された味わいだ。どっしりと支える縁の下の力持ちでありながら、ふとした瞬間に「うまい」と思わせる奥行きがある。
そして「手打ち蕎麦 楽」の魅力を語る上で欠かせないのが、料理の所作と空間づくり。配膳の動作は丁寧で無駄がなく、湯気の残る器をそっと置く姿に、料理への敬意が滲む。店内の音量を抑えたBGM、木のぬくもりを感じるテーブル、外の景色がやさしく差し込む窓。食事を“急かさない”空気が、ここにはある。
「ゆっくり味わってほしい」「日常を離れて、ほっとしてほしい」
そんな店主の想いが店名 “楽” には込められている。
豪華さや奇抜さではなく、心と体がほどけて“楽になる場所”。
観光客だけでなく、地元の常連が足繁く通う理由はそこにある。
食事を終え、湯のみの温もりを手のひらで感じながらゆっくり席を立つとき、ふと気づく。
蕎麦の美味しさはもちろんのこと、いつのまにか心まで満たされていることに。
「手打ち蕎麦 楽」は、ただ蕎麦を食べる場所ではない。
一杯の蕎麦を通して、今日に感謝し、心を整えるための時間をくれる場所だ。
また訪れたくなる理由は、味だけではなく──
店主が毎日唱えるあの一言が、静かに客の心にも届いているからなのだろう。
・ 店舗情報詳細
手打ち蕎麦 楽
0555-68-0244
山梨県南都留郡富士河口湖町河口340-1
10:00 – 16:30
木

