・イチオシメニュー

高岡市中心部からほど近い井口本江の一角。落ち着いた住宅街の中に静かに佇む「金どこ」は、派手な看板や過度な演出とは無縁の、知る人ぞ知る一軒だ。暖簾をくぐると、外観からは想像できないほど温かみのある空間が広がり、初めて訪れた人でもどこか懐かしさを覚える。
・こだわり
「金どこ」が大切にしているのは、“毎日でも通いたくなる味と居心地”。料理は奇をてらわず、素材の良さを見極め、丁寧な仕事を積み重ねることを信条としている。食材は地元の市場を中心に仕入れ、旬や鮮度を最優先。富山ならではの魚介はもちろん、野菜や肉に至るまで、実際に目で見て納得したものだけを使うという。
なかでも印象的なのが、素材への誠実さが際立つレバー料理だ。臭みは一切なく、驚くほど瑞々しい。下処理の丁寧さと鮮度の良さが、その一口で伝わってくる。「レバーは鮮度がすべて。だからこそ、仕入れと扱いには一番気を使います」と店主は語る。苦手意識のある人ほど、一度味わってほしい一品だ。
調理の基本は引き算。味付けは控えめながらも芯があり、一口目よりも二口目、三口目と食べ進めるほどに旨さが増していく。店主は「料理は主張しすぎない方が、会話や酒の時間を邪魔しない」と話す。その言葉通り、どの皿も食卓に自然と馴染み、気づけば箸が止まらなくなる。
料理を引き立てているのが、食器へのこだわりだ。派手さはないが、料理の色合いや温度感を美しく見せる器を選び、盛り付けまで含めて一皿が完成する。器と料理が調和することで、食事の時間そのものが穏やかに流れていく。
また、食事の締めに欠かせないご飯には、県産のコシヒカリを使用。ふっくらと炊き上げられた白米は、主張しすぎないおかずと相性抜群で、最後の一口まで満足感が続く。
酒の取り揃えも「金どこ」らしい。定番を大切にしつつ、季節や料理に合わせて少しずつ内容を変えることで、訪れるたびに新しい発見がある。常連客の好みを覚え、さりげなく提案する心配りも、この店が長く愛される理由の一つだろう。
店内は決して広くはないが、その分、目が行き届き、客と店との距離が近い。仕事帰りに一人で立ち寄る人、家族や仲間と食事を楽しむ人、それぞれが自分のペースで過ごしている。「特別な日より、何でもない日を大切にしたい」という店主の言葉通り、「金どこ」は日常に寄り添う一軒として、高岡の街に静かに根を張っている。
・ 店舗情報詳細
金どこ
0766-738-394
富山県高岡市井口本江33-1
17:00-翌0:00

