・イチオシメニュー

阿蘇五岳を望む南阿蘇村ののどかな風景の中に、ひっそりと佇む小さな茶房がある。店の名は「茶庵とちのき」。木々のざわめきと小川のせせらぎに包まれたこの場所は、まるで時間がゆっくりと流れているかのようだ。地元の人々はもちろん、観光で訪れた人々も“ほっとできるごはん処”として足を運ぶ。
・こだわり
阿蘇五岳を望む南阿蘇村ののどかな風景の中に、ひっそりと佇む小さな茶房がある。店の名は「茶庵とちのき」。木々のざわめきと小川のせせらぎに包まれたこの場所は、まるで時間がゆっくりと流れているかのようだ。地元の人々はもちろん、観光で訪れた人々も“ほっとできるごはん処”として足を運ぶ。
店名の「とちのき」は、店のそばに立つ一本の栃の木に由来する。オープン当初から変わらぬ姿で、四季折々に葉を揺らすその木は、まるでこの店の象徴のようにお客を迎えてくれる。木造づくりの店内には、畳の小上がりと木のテーブルが並び、窓の外には阿蘇の山々。派手さはないが、田舎の家に帰ってきたような安心感に満ちている。
そんな「茶庵とちのき」で、多くの人が目当てに訪れるのが、看板メニューのビーフカレーとカツカレーだ。カレーと聞くと家庭的なイメージを持つ人も多いが、この店のカレーはひと味違う。スパイスの香り立つ奥深い味わいの裏には、店主の長年のこだわりと手間が隠れている。
カレーのルーはすべて自家製。十数種類のスパイスを独自にブレンドし、牛すじと香味野菜をじっくりと煮込むことで、まろやかさの中に深いコクを生み出している。玉ねぎは飴色になるまで数時間炒め、甘みと香ばしさを引き出す。トマトと赤ワインを加えて煮込むことで、酸味と旨みが絶妙なバランスで調和する。
中でも人気を集めるのが、肉厚のロースカツをのせたカツカレーだ。衣はサクッと軽く、中の豚肉は驚くほど柔らかい。揚げ油には菜種油を使用し、香ばしさを出しながらも油っぽさを感じさせない。揚げたてのカツを切り分け、アツアツのカレーにのせて提供する瞬間の香りは、まさに食欲をそそる“ごちそうの香り”だ。
さらに、カレーの美味しさを支えるのが、地元南阿蘇の水とお米。阿蘇の湧水で炊かれたごはんはふっくらとして甘く、ルーとの相性が抜群だ。シンプルながらも、ひとつひとつの素材が丁寧に選ばれている。
「派手なことはできませんが、手を抜かず、心を込めて作る。それが一番のごちそうです。」
店主のその言葉の通り、「茶庵とちのき」のカレーは、阿蘇の自然のように穏やかで力強い味わいだ。
・ 店舗情報詳細
茶庵とちのき
0967-67-2266
熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字河陽4375-9
11:00-17:00
定休日:
