SHIP

・イチオシメニュー

千葉県南房総市久枝。緑と海に囲まれた静かな集落の一角に、かつて子どもたちの声が響いていた小さな廃校を再生したカフェ「SHIP」がある。古い校舎のぬくもりを残したその空間では、穏やかな光とともにコーヒーの香りがやさしく漂う。訪れる人々は皆、その一杯のあたたかさに心を解かれていく。

・こだわり

また、SHIPではコーヒーだけでなく、食材にも深いこだわりがある。ランチやスイーツに使う野菜や果物は、できる限り地元・南房総の農家から仕入れる。旬の恵みを活かしたメニューは、土地の香りと優しさに満ちており、どれも手作りのぬくもりを感じさせる。

木の床をきしませながら進むと、黒板や教室の面影が残る店内が広がる。かつて学び舎だった場所に、今はコーヒーの香りと笑い声が満ちている。地元の人々がふらりと訪れ、観光客がゆっくりと腰を下ろす。そこには「人が集う場所を守りたい」という店主の想いが静かに息づいている。

「この場所の記憶を消さずに、新しい風を吹かせたかった」と店主は語る。その言葉どおり、SHIPは廃校という空間を活かしながら、過去と現在をやさしくつないでいる。窓から差し込む光と、ドリップの音、そして香ばしいコーヒーの香り。そのすべてが調和し、ここでしか味わえないひとときを生み出している。

南房総の自然に抱かれた廃校カフェ「SHIP」。その一杯には、土地の恵みと人の手の温もり、そして“ここにしかない時間”が詰まっている。今日もまた、小さな船は香りを帆に受けて、穏やかに航海を続けている。

・ 店舗情報詳細