・イチオシメニュー

大分県別府市の静かな街角に、2024年3月10日に誕生した「季節の色 shuhari(しゅはり)」。別府駅からほど近い第2山光荘ビルの1階に佇むこのお店は、華やかさよりも静かな余韻を大切にする、まさに“大人の隠れ家”と呼ぶにふさわしい和食店です。店名の“shuhari”は、伝統を「守り(守)」、独自の工夫を「破り(破)」、そして新たな創造へと「離れる(離)」という、日本の美意識を映し出す思想。料理人としての哲学が、その一言に込められています。
・こだわり
この店を率いる料理人は、湯布院の名旅館でおよそ18年にわたり修業を積み、その後独立。長年培った技と感性をもって、素材の力を引き出す料理を提供しています。華やかな装飾や派手な演出ではなく、季節の恵みを真正面から見つめ、丁寧に、そして潔く仕立てる。それが「季節の色 shuhari」の真髄です。
提供される料理は基本的に「おまかせコース」一本。価格は11,000円で、その時期に一番美味しい食材を厳選し、約8〜10品前後の流れで構成されます。一皿一皿がまるで小さな風景のように構成されており、口に運ぶたびに季節の香りと味わいが広がります。
特筆すべきは、素材への向き合い方です。「過剰に手を加えるのではなく、最も良い状態で届けること」を大切にしており、火入れや出汁の取り方、切りつけ一つにも細やかな配慮がなされています。例えば魚の焼き物ひとつをとっても、皮目の香ばしさと身のふっくら感を両立させ、そこに旬の香味野菜や自家製の薬味を添えることで、素材本来の良さが際立つ仕上がりに。
店内はカウンターと数席のテーブルで構成されており、全体的に静謐な雰囲気。和の要素を基調としながらも、どこかモダンな空気も漂い、居心地の良さが際立っています。カウンター越しには料理人の丁寧な所作を見ることができ、それ自体が一つの“演出”となって、食事の時間をより特別なものにしてくれます。
「季節の色 shuhari」は、派手な広告やSNSでの拡散を意図せず、ただ料理と向き合うことに集中する一軒です。それでも、口コミや紹介でじわじわと話題になり、すでに“予約の取れない店”となりつつあります。
別府の喧騒から少し離れた場所で、静かに流れる季節を、五感で味わいたい方に。「季節の色 shuhari」は、その願いを静かに、しかし確かに叶えてくれる場所です。
・ 店舗情報詳細
季節の色 shuhari
050-1724-7244
大分県別府市駅前町9-9 第2山光荘ビル 101
17:30〜22:00
日曜日
