・イチオシメニュー

熊本県・あさぎり町ののどかな田園風景の中に佇む「ケイズコパン」。扉を開けば、木の温もりと香りに包まれた落ち着いた空間が広がり、ゆったりと食事の時間を楽しみたい人々が足を運ぶ人気店だ。店の原点にあるのは、「料理は素材が語るもの」というシェフの揺るぎない信念。とりわけ野菜へのこだわりは徹底しており、毎朝、契約農家から届く朝採れの新鮮な野菜だけを使用している。
・こだわり
「あさぎり町の野菜は、本当に力があるんです」とシェフは笑顔で語る。土の香り、野菜本来の甘みや苦み、季節の移ろいをダイレクトに感じられるよう、調理はできるだけシンプルに、余計な手を加えすぎないのがケイズコパン流。茹でる、蒸す、焼く——素材に最適な方法で火入れをし、味付けは最小限に抑えて野菜そのものの魅力を引き出す。
しかし、この店の魅力は“素材へのこだわり”だけでは終わらない。料理を前にしたときの“わあっ”というお客様の表情を見るのが喜びだというシェフは、盛り付けにも一切の妥協を許さない。皿の余白や彩り、立体感。まるで一枚の絵画を仕上げるように、丁寧に盛り付けていく姿が印象的だ。野菜の瑞々しい緑、肉の濃い赤色、ソースの艶やかな流れ。それらをバランスよく配置し、視覚でも料理の世界観を楽しんでもらえるよう工夫している。
提供するメニューは、大きく分けて「コース」と「アラカルト」。コース料理は、季節を感じる野菜を主役に据えながら、肉料理や魚介、デザートまでストーリーのある流れで構成される。「食材の旬は逃したくないので、コースは細かく変えている」とシェフ。訪れるたびに新しい出会いがあるのも、ファンが多い理由だ。ゆったりと食事を楽しみたい特別な日の利用にも人気がある。
一方のアラカルトは、もっと気軽にケイズコパンの世界を楽しめるラインナップ。契約農家の野菜をたっぷり使った前菜、自家製のソースを添えたグリル、季節限定のサラダやスープなど、どれも“旬と向き合う料理”であることに変わりはない。コースと違い、好きなものを好きなだけ楽しめる自由さが魅力で、地元の常連客からは「今日は何があるの?」とワクワクして来店する声も多い。
ケイズコパンは、見た目にも味にも一切の妥協をしない。地元の生産者とともに築き上げた「本当においしい野菜を届けたい」という思いが、全ての皿に息づいている。特別な日にも、日常の少し贅沢なひとときにも寄り添う、あさぎり町の宝石のようなレストランだ。
・ 店舗情報詳細
ケイズコパン
0966-45-8688
熊本県球磨郡あさぎり町免田東1601-1
ランチ 11:30-13:30
ディナー18:00-22:00

