・イチオシメニュー

広島市安佐北区可部南。穏やかな住宅街の中に、どこか上品であたたかな雰囲気をまとった洋食店「KOKICHI」がある。地元の人々に親しまれ、ランチタイムには常に笑顔と香ばしい香りが漂うこの店は、ご夫婦で営む調理師の二人三脚から生まれた。
・こだわり
看板メニューは「なだい豚カツランチ」。その味に辿り着くまでには、数え切れないほどの試行錯誤があったという。ご主人は語る。「肉の旨みとやわらかさ、衣の軽さ、そのバランスをどう取るかに時間をかけました」。豚肉は脂の甘みが引き立つものを厳選。火の通り具合を1℃単位で調整し、噛んだ瞬間にじゅわっと広がる肉汁と、軽やかな衣の食感を実現している。厚みがありながらも決して重くない――それが「KOKICHI」の豚カツだ。
ご夫婦ともに調理師という強みを活かし、息の合った厨房の連携も見事だ。料理の仕込みから盛り付け、ソース作りに至るまで、互いの持ち味を尊重しながら丁寧に仕上げていく。奥さまのセンスが光る彩り豊かな副菜は、見た目にも美しく、栄養バランスも考え抜かれている。すべての皿に“手づくりの温かみ”が息づいているのが、この店の魅力だ。
店内はナチュラルウッドを基調とした落ち着いた空間で、ランチタイムには主婦層や家族連れが多く訪れる。一方、夜には照明がやわらかく灯り、デートや記念日ディナーにもぴったりな雰囲気に。テーブル席の配置にもゆとりがあり、ゆっくりと会話を楽しみながら食事を味わえる。そんな居心地の良さもまた、「KOKICHI」が地域で愛され続ける理由の一つだ。
さらに注目したいのは、団体客や貸し切りにも柔軟に対応している点。地域の集まりや職場の会食、家族の記念日など、さまざまなシーンに寄り添うスタイルで、「おいしい時間を共有する場」を大切にしている。メニューの内容もリクエストに応じてアレンジしてくれるなど、温かな人柄がにじむ心配りも人気の秘密だ。
食材にも一切の妥協はない。地元・広島県産の食材を中心に、その時期に最もおいしいものを厳選して仕入れる。ソースやドレッシングもすべて自家製で、どれも料理との一体感を重視して設計されている。油の温度やパン粉の種類まで、試行錯誤を重ねて磨かれた豚カツはまさに“食の職人技”の結晶だ。
・ 店舗情報詳細
KOKICHI
082-215-3999
広島県広島市安佐北区可部南3-6-8
11:00 – 22:00
水
