・イチオシメニュー

群馬県佐波郡玉村町。のどかな田園風景の中に、ひっそりと佇む洋食店「Cibo & Piantato(チーボ アンド ピアンタート)」がある。店名の“Cibo”はイタリア語で「食」、そして“Piantato”は「根を張る」という意味。その名の通り、地に足のついた誠実な料理と、地域に根差した温かな空間づくりを大切にしているお店だ。
・こだわり
店の魅力を語る上で欠かせないのが、ソースへのこだわりである。料理の味を決定づける“要”として、すべてのソースを店内で丁寧に仕込み、時間を惜しまず煮込み、素材の旨みを引き出す。店主は「どんなにいい食材でも、ソースが本物でなければ料理が生きない」と語る。その信念のもと、一皿一皿の味を支えているのが三種の自家製ソースだ。
まず、多くの常連客が口を揃えて絶賛するのが、デミグラスソース。牛すじや香味野菜を何時間もかけてじっくり煮込み、余分な脂を丁寧に取り除きながら、旨みを凝縮していく。深みのあるコクとほのかな甘みが特徴で、ステーキやハンバーグなど、肉料理との相性は抜群だ。一口食べれば、じんわりと広がる奥行きのある味わいに、思わず笑みがこぼれる。
次に人気なのが、ワサビのクリーミーソース。一見意外な組み合わせだが、ツンとした刺激ではなく、まろやかさの中に爽やかな香りが立つ絶妙なバランスが魅力だ。生クリームの濃厚さに、ワサビの清涼感がふっと抜ける。魚料理やチキンソテー、さらにはパスタにも合い、特に女性客からの支持が高い。
そしてもう一つ、食通を唸らせるのが4種のチーズのクリームソース。ゴルゴンゾーラ、モッツァレラ、パルミジャーノ、チェダーといったチーズを絶妙な比率でブレンドし、濃厚ながらもくどさを感じさせない仕上がりにしている。熱々のパスタに絡めれば、芳醇な香りとコクが広がり、口いっぱいに幸せが満ちていく。
店主が大切にしているのは、「ソースは料理の背景を語るもの」という考え方だ。仕込みの段階から素材と向き合い、味を重ねていく過程はまるで職人の仕事そのもの。手間を惜しまないその姿勢が、どの皿にも表れている。
店内は木の温もりに包まれた落ち着いた空間で、ランチにもディナーにも心地よい時間が流れる。地元の食材を生かしたメニューも多く、季節ごとに変わる限定ソースを楽しみに訪れる常連客も少なくない。
「手づくりのソースで、食卓に小さな感動を届けたい。」
その想いが息づく「Cibo & Piantato」は、今日も静かに、しかし確かに、訪れる人々の心と舌に深い余韻を残している。
・ 店舗情報詳細
Cibo & Piantato
0270-75-5585
群馬県佐波郡玉村町板井1456-3
月
11:00 – 15:00
火・水・木・金・土・日
11:00 – 22:00
