炭火焼鳥 若

・イチオシメニュー

北海道・滝川市本町。駅前から少し歩いた町並みに、夕暮れになると炭火の香りを漂わせる一軒がある。「炭火焼鳥 若」――その名の通り、炭火で焼き上げる焼鳥を看板に掲げる人気店だ。暖簾をくぐると、心地よい炭の香りと、焼き台から立ちのぼる煙が食欲を刺激する。

・こだわり

焼鳥の魅力はシンプルさにある。素材を串に打ち、炭で焼くだけ――しかし、その“だけ”のなかに職人の技と心意気が凝縮されている。若では、鮮度にこだわった鶏肉を一串一串ていねいに仕込み、紀州備長炭を中心とした炭火でじっくりと焼き上げる。遠赤外線の力で肉の芯まで火が入りながらも、表面は香ばしく、中は驚くほどにジューシーだ。ひと口かじれば、炭火特有の香りがふわりと鼻を抜け、鶏本来の旨みが広がっていく。

メニューは王道のねぎま、つくね、レバーから、希少部位まで幅広く揃う。その日の仕入れによっておすすめが変わるのも楽しみのひとつだ。また、鶏肉だけにとどまらず、旬の野菜串や海鮮串も炭火で焼き上げる。北海道ならではの新鮮な素材を活かし、季節ごとの美味を提供している。

さらに、炭火焼鳥 若の魅力は料理だけではない。木の温もりを感じる店内は、カウンター席と小上がりを中心に構成され、ひとりでも、仲間同士でも、気兼ねなく過ごせる雰囲気だ。炭火の前で店主が串を返す姿を眺めながら一杯やるのも、この店ならではの楽しみ。ビール、日本酒、焼酎との相性は言うまでもなく抜群である。

滝川の夜に灯る小さな炭火。その炎が育む焼鳥は、派手さはなくとも、食べる人の心と体を満たす力を持っている。「炭火焼鳥 若」は、まさに地域に根ざした食文化の一端を担う存在だ。香り、味、雰囲気――そのすべてを楽しむために、暖簾をくぐる価値がある。

・ 店舗情報詳細