moi

・イチオシメニュー

岐阜市の中心街・柳ケ瀬エリアからほど近い神田町に、ひっそりと佇むスイーツカフェ「moi（モーイ）」。北欧のカフェを思わせる落ち着いた空間で、地元の人から観光客まで幅広い層に支持されている人気店だ。その人気を支えているのが、店主の独創的な感性と素材への徹底したこだわり。そして、看板メニューである「冷やし焼き芋ブリュレ」である。

・こだわり

人気メニューの冷やし焼き芋ブリュレは、moiの代名詞ともいえる一品だ。ひと口食べた瞬間、その滑らかな舌触りと深い甘みに驚かされる。使うのは、糖度の高い国産のさつまいも。低温でじっくりと時間をかけて焼き上げることで、芋本来の甘みを最大限に引き出す。焼き上がった芋は一晩寝かせて熟成させ、冷やすことでさらにしっとりとした食感に。そこに自家製のカスタードクリームを重ね、仕上げに表面を香ばしくキャラメリゼして提供する。

表面はパリッと、中はひんやりとろける――この温度と食感のコントラストこそが、moiのブリュレの最大の魅力。キャラメルの香ばしさとさつまいもの自然な甘さが重なり、思わず笑みがこぼれる上品な味わいだ。スイーツでありながら、どこか和の心地よさを感じるのも特徴で、甘さ控えめの仕上がりが世代を問わず人気を集めている。

店主は「焼き芋という昔ながらの食材に、少し新しい風を吹き込みたかった」と語る。手間を惜しまない焼き方や冷やす工程、ブリュレの火入れ具合まで、すべてに細やかな計算がある。それでも決して“高級スイーツ”ではなく、日常の中に寄り添うデザートでありたいというのがmoiのスタイルだ。

また、季節ごとに使う芋の品種を変えるのもmoiらしい工夫。秋冬は濃厚な安納芋、春夏には爽やかな紅はるかなど、その時期に一番おいしい芋を選び抜き、自然の甘さを活かしている。常連客の中には「毎シーズン違う味が楽しめる」と、品種の変化を心待ちにして訪れる人も多い。

ドリンクには、ブリュレとの相性を考えたオリジナルブレンドコーヒーや紅茶が揃う。深煎りのコーヒーはキャラメルの香ばしさを引き立て、香り高い紅茶はさつまいもの甘みを包み込む。店内で過ごすひとときは、慌ただしい日常の中にほっと一息つける癒しの時間そのものだ。

「特別じゃなくていい。でも、ひと口で心が満たされるものをつくりたい。」
その言葉どおり、moiの冷やし焼き芋ブリュレには、丁寧な手仕事とやさしさが詰まっている。
岐阜・神田町で、静かに“甘い時間”を届ける小さなカフェ――それが「moi」だ。

・ 店舗情報詳細