・イチオシメニュー

大分県別府市北浜――温泉街の湯けむりの先に、地元で長く愛される洋食店がある。その名も「みつばグリル」。扉を開けると、どこか懐かしく、あたたかな香りが鼻をくすぐる。鉄板の上でじゅうじゅうと音を立てるハンバーグやステーキ、その香ばしさに食欲をそそられずにはいられない。
・こだわり
この店を支えてきたのは、創業以来大切に守り続けている“手づくりの味”。特に看板メニューであるハンバーグの美味しさを決めるのは、長年継ぎ足してきた自家製デミグラスソースだ。深みのある褐色のソースは、数日かけてじっくりと仕込まれる。牛骨や香味野菜を丁寧に煮込み、時間と手間を惜しまず仕上げることで、まろやかでコクのある味わいに。ひと口食べると、芳醇な旨みと甘みが口いっぱいに広がり、肉の旨みを一層引き立てる。まさに、洋食店の魂がこもった逸品だ。
また、パン粉もすべて自家製というのも、みつばグリルのこだわりのひとつ。市販品では出せない軽やかな食感と香ばしさを追求し、パンを焼くところから手がけているという。揚げ物に使えばサクサクとした衣に、焼き料理ではふんわりとした口当たりに仕上がる。ハンバーグやメンチカツ、エビフライなど、どのメニューも“手づくりだからこそ出せる味”に満ちている。
人気メニューの中でも特に評判なのが、「デミグラスハンバーグ」。鉄板にのって運ばれてくる瞬間、食欲を刺激する音と香りが広がる。肉汁をしっかり閉じ込めたふっくらジューシーなパティに、たっぷりと自家製デミグラスソースをかけて。ナイフを入れると中からあふれる肉汁とソースが絡み合い、思わず笑みがこぼれる。ランチタイムには行列ができるのも納得の味わいだ。
さらに、エビフライやカニクリームコロッケなどの洋食定番メニューも、すべて手づくり。パン粉の香ばしさ、ソースの旨み、素材の甘み――そのどれもがバランスよく調和している。家庭的でありながら、プロの技が光る味。どのメニューを選んでも、「ああ、また来たい」と思わせてくれる満足感がある。
店内は木の温もりを感じる落ち着いた雰囲気で、どこか昭和の洋食屋を思わせる懐かしさが漂う。カウンター席からは、調理場で黙々とソースを仕込むシェフの姿も見える。その背中には、料理への誠実さと、訪れる人を笑顔にしたいという想いが感じられる
・ 店舗情報詳細
みつばグリル
0977-23-2887
大分県別府市北浜1-4-31
月
11:30 – 14:00
水・木・金・土・日・祝日・祝前日
11:30 – 14:00
18:00 – 21:00
火
